豪雨の食洗機、灼熱のオーブン・・・ センサが過酷な環境に耐えてこそ、家電の未来は変わる
家電製品に対して求められる性能は、いままででは考えられないほど高くなっています。機能的であることはもちろん、操作の楽しさやバリアフリーさ、美しいデザイン。さらに最新の規制に準拠し、エネルギ・水・時間の節約も実現と、多面的な魅力がなくてはライバルの製品に勝つことはできません。最新性能の実現を支えるのが、ほかならぬTE Connectivity (TE)のセンサ技術。では、そんなセンサになくてはならない性能とは、なんでしょう?

それは、家電の中という「過酷な環境」に耐えること。例えば、食洗機では高温で高湿度の水噴霧を浴びながらも電気出力信号を生成し、オーブンでは高温の状態の中でセンサと配線が機能する必要があります。TEの設計・製造するセンサなら、環境に合わせたタッチへの反応、振動の検知、負荷に合わせた調整、効率のよい操作などを電気機器・家電に合わせてカスタマイズすることができます。
水温、圧力、振動、過重、湿度など様々な項目をモニタする必要がある洗濯機や食洗機、安全性という意味でも高温下で正確に機能することが求められるオーブンや電子レンジなどでは、具体的にどのようなセンサが必要か見てみましょう。
洗濯機/乾燥機
水温によって適切な洗濯時間を調整したり、回転中の衣類の偏りを検出して動きを制御したり、乾燥中の衣類の湿度によって運転時間を調整したりと、洗濯機/乾燥機には多種多様なセンサが必要とされています。

【温度センサ】水温を測定し、加熱エレメントを制御
【圧力センサ】水位をモニタ
【振動センサ】回転中の衣類の偏りを検出
【近接センサ】開始前にドアが閉まっていることとラッチが掛かっていることを確認
【荷重センサ】洗濯サイクルの開始時に負荷重量を測定
【湿度センサ】処理中の湿度を測定し、衣類が乾いたら乾燥機を停止
【熱電対列】衣類の温度を測定し、過熱と繊維の傷みを防止
【荷重センサ】サイクルの開始時に負荷重量を測定
レンジ台/家庭用オーブン

高温の中でも機能できる温度センサ、温度ブローブが必要です。安全性の面からいっても、センサの耐性が非常に重要となります。
【温度センサ】ガラス表面の温度を管理して調理を制御し、「高温」ランプを点灯してユーザーの安全を確保
【温度プローブ】調理温度をモニタ
【温度センサ】熱分解洗浄温度を監視し、ドアのラッチを制御
食洗機/冷蔵庫

食洗機の場合、高温の水噴霧で洗浄される機器内で作動しなければなりません。冷蔵庫の場合は、低温の中で温度センサなどが正確に機能する必要があります。
【温度センサ】水温を測定し、加熱エレメントを制御
【磁気抵抗 (MR) センサおよびマグネット】スプレーアームの回転を確認
【液体レベル センサ】水位と洗剤ディスペンサのレベルをモニタ
電子レンジ/小型家電

温度、湿度、過重などを正確に検知できるセンサが必要です。食品の味に関わるため、細やかな検知ができるセンサなしに、ユーザーから支持される製品の開発は難しいでしょう。
【温度センサ】トースター・コーヒーメーカー・ポップコーンメーカーなどの水温と加熱エレメントの温度を測定
【湿度センサ】エスプレッソ マシンや衣類スチーマーなどの相対湿度と蒸気生産をモニタ
【湿度センサ】調理中の食品の水分含量をモニタ
【熱電対列】食品に実際に触らずに温度を測定
【荷重センサ】ターンテーブル上の食品の重量を測定
このように、現代の家電機能の大きなカギを握っているのはセンサであることが、お分かりいただけると思います。センサの精度・耐久性が上がれば、より設計を効率化することが可能となります。グローバルなエンジニアネットワークにより、お客様の厳格な要件に対応した試作品を迅速に製作いたします。ライバル企業よりもより早くより高品質な製品開発を、TEがお手伝いします。