バッテリーマネジメントシステムの大切さ

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佇む電気自動車

国際エネルギー機関(IEA)によると、電気自動車(EV)の数は、2016年に世界で200万台に達しました。さらに、EV市場は、2020年までに900~2000万台、2025年までに4000~9000万台に増加する見込みです。

しかし、同様に驚くべきことは、時折、EVの安全性に関わる事故をニュース報道で目にすることです。EV事故の原因を分析したところ、最大50%がバッテリー異常によるものであったという調査報告もあります。これは、EVの「心臓」であるバッテリーパックが数千個のモノリシック・リチウム・バッテリーで構成されていることを考慮すると驚くに値しません。現在、市販されているバッテリー技術の中でも、リチウム・バッテリーは、最高のエネルギー密度を備えていますが、本質的に揮発性があり、過充電、過熱、過剰放電、その他の動作の問題が生じたり、製造技法および構造材料に問題があると、爆発する可能性があります。そこで役に立つのがBMS(バッテリー管理システム)です。これは、リチウム・バッテリーの揮発性の性質をコントロールすると同時にEVに電力を供給できるソリューションです。

BMSは、EVの発展とともに進歩してきた新しい技術です。自動車の安全要件は特に厳しいため、当然、人々はBMSの機能に大きな期待を寄せています。たとえば、理想的なBMSは、過充/過剰放電を防ぎ、温度を制御し、バッテリーの電圧と温度の平衡を維持し、バッテリー残量および残走行距離を予測できなければなりません。また、他のパラレルサバシステムを扱いつつ、バッテリー管理パラメータをリアルタイムで監視および調整できなければなりません。つまり、BMSは、効率性と安全性を保つために、バッテリーを監視、分析、制御し、フィードバックを提供できなければならないということです。

BMSの技術的枠組みから見た場合、次のような中核機能が含まれています。

  • バッテリーの状況の正確な予測:このために、バッテリーのSOC(充電状態)、SOP(パワー状態)、およびSOH(健全性状態)を正確に計測および予測し、各バッテリーを動的に監視して診断を行い、バッテリーの利用に関する履歴ファイルを作成し、データ分析および制御の判断を下す必要があります。
  • エネルギーバランス:バッテリーパック内のバッテリー間に性能の差があると、寿命およびシステムの利用度に負の影響を及ぼすことがあります。バッテリー間の均一性を確保し、バッテリーパックで動的な「メンテナンス」を行うためには、この差をエネルギーバランスにより軽減しなければなりません。現在、BMSは、アクティブ・バランスおよびパッシブ・バランス戦略を使用していますが、それぞれ利点があります(表1を参照)。
  • 保護:BMSは、バッテリーパックを保護し、過充電、過剰放電、過電流、または過剰な高温や低温による異常が発生した場合に、素早く対応できなければなりません。
  • データ通信:データ通信の仕組みは、データを表示システム、車両制御システム、充電システム、その他の外部機器へ送信するために、CAN BUSまたは他の方法を使用して確立することができます。一部のBMSは、クラウド接続のためのWi-Fi機能を備えています。

 

表1:アクティブ・バランスとパッシブ・バランス戦略の比較

上記のBMS機能をサポートするために、テクノロジー・プロバイダは、新しい製品およびソリューションを積極的に開発しています。たとえば、Maxim Integrated MAX14920/MAX14921バッテリー計測アナログ・フロントエンド・デバイスは、 電圧の高精度サンプリングをサポートし、最大16個のセル/+65V(最大)の一次/二次バッテリーのレベルシフティングを提供し、外部のFETドライバを通してパッシブ・バランスを提供できます。

またNXPは、一連の包括的な車載電子製品を活用することにより、マイクロコントローラ、MCU、アナログ・フロントエンド・バッテリー・コントローラIC、隔離ネットワーク高速トランシーバ、システム・ベース・チップ(SBC)、その他の機能を網羅した包括的なBMSソリューションを提供します。お客さまは、このソリューションを使用して、800V以上の高電圧を管理できます。

図1: NXP統合BMSソリューション

BMSシステム設計では、上記のハードウェア機能以外に、対応するソフトウェア機能、つまり中核アルゴリズムの開発機能が必要です。高品質のアルゴリズムにより、バッテリーの状態の予測の精度が高まり、強力な補正機能が提供され、バッテリー品質などのハードウェアの問題の影響が軽減されます。これにより均一度が低いバッテリーでさえ正確な制御が可能となり、システム全体の費用を削減することができます。アルゴリズムの利点と欠点も必要なハードウェアに反映されています。高性能アルゴリズムでは、必要とするCPUコンピューティング・リソースが少なく、システムの効率性を大幅に上昇させます。

EV全体に対するBMSの相対的な費用は低いですが、開発者は、バッテリーが時限爆弾にならないよう、それをEV設計に密接に統合すべきです。

 

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